Skill Area
スキルエリアシステム
ペパボでは、個人のスキル向上のためのガイドを目的とし、デザインに必要なスキルの領域を次のように定め、人材育成や目標設定のために活用しています。
Expert Skill Areas
優先度の高い専門性のスキルエリア
Communication Design
ブランドを正しく活用し、成長させるための、さまざまなレベルのコミュニケーションのデザイン、またはブランド自体のデザインを行う。
知識・スキル
- ブランド価値の形成と活用について理解し、それらを達成するためのコミュニケーション要件を定める。
- 誰に、どんなメッセージを届け、どのような認知・行動の変化を起こすかを定める。
- テキスト、画像、動画、ストーリー、などさまざまな手法とそれを伝えるメディアの選定、メディアに応じた手法の最適化をおこない、アウトプットとして提供する。
- タッチポイント、流入、メディアの選定とコンテンツの設計、ファネル、コンバージョン、KPIといったプロセスとその要素の連携をデザインする。
- サービスやプロダクトのライフサイクルや認知の拡散モデルを設定する。
- 設定したライフサイクルや認知拡散段階の各ステージにおいて期待するユーザー行動をペルソナやジャーニーマップなどの形で記述し、要件とゴールをチームで共有して検証する。
- コミュニケーションデザインはプロダクトデザインにも大きな影響を持つ。プロダクトのデザインが大きな文脈としてのコミュニケーションデザインに沿っているかをチェックし正しくガイドする。
Visual design
コミュニケーション要件に基づいて、必要なメディアにおける視覚情報伝達を設計・実装する。あらゆるデザインは「見られる」という機能を有するため、ビジュアルデザインはデザイン評価において非常に重要なファクターである。
知識・スキル
- タイポグラフィ、レイアウト、色彩、写真、イラスト、映像、アニメーションなどを自由に操り、受け手の情報受容と印象のコントロールを行う。
- ブランドパーソナリティを体現するトーンアンドマナーを定める。
- コミュニケーションの目的とターゲットに合わせたトーンアンドマナーを定める。
- メッセージを効果的かつ的確に伝えるための視覚的情報設計を行う。
- 各種デザインツールに精通し、効率的かつメンテナンス性の高い制作を行う。
Information Architecture
ブランドやサービスを構成するメンタルモデル(デザイナーズモデル)を規定し、それをデザイナーの各種エキスパートだけでなく、職種をまたいだチームと共有し、結果としてユーザーに一貫性のあるメンタルモデル(ユーザーズモデル)を提供する。
知識・スキル
- サービスのメンタルモデルをデザインする
- オブジェクトモデルのデザイン
- カテゴリー分類(命名)
- プロパティとメソッドの定義
- 関係性の定義
- タスクやアクションのデザイン
- それらの優先度のデザイン
- プロダクトにおけるユーザーの学習曲線をデザインする
- オブジェクトモデルのデザイン
- 利用される言葉のデザインとそれを共有するための辞書の作成(ユビキタス言語)。
- そのサービスが扱う情報の分類をする。そのためのパースペクティブを規定する。
- UIデザインにおけるナビゲーションモデルを設計する。
- URLの設計
- 抽象的なプレゼンテーションパターン(ビューのワイヤーフレームなど)を設計する。
- 上記の成果物がコミュニケーションデザインで策定された要件を満たすか検証する。
UI design
プラットフォームのマナーに則り、ユーザビリティとアクセシビリティに優れた美的価値と機能的価値を両立したUIをデザインする。それによってプロダクトの正しいメンタルモデルをユーザーに提供する。現状ペパボで扱うUIは主にプロダクトのGUIとなる。
知識・スキル
- UIデザインの概念と歴史、テクノロジーとの関係について理解している。
- コミュニケーションデザイン、ビジュアルデザイン、情報アーキテクチャの成果物が規定する要件に沿って最適なUIデザインの要件を策定する。
- および、上記のような要件策定のためのアドバイスを提供する。
- 扱う対象となるオブジェクトモデルを理解し、UIが満たすべき要件を設定する。
- 利用可能なコンテンツやテクノロジー、現実的な実装負荷を考慮し、最適なバランスのとれたデザインを提案する。
- GUIの歴史と進化を知り、定石パターンとその使い分けを理解し、正しく適用する。
- ユーザーの認知負荷を最小化し、ユーザビリティとアクセシビリティを最大化する。
- 利用可能なコンテンツやテクノロジー、現実的な実装負荷を考慮し、最適なバランスのとれたデザインを提案する。
UX Engineering
さまざまなテクノロジーを活用し、プロダクトとコミュニケーションのデザインにおける最終実装を行う。あらゆるデザインはその根底にテクノロジーよる制約と可能性の影響を受ける。ペパボにおける UXエンジニアリングスキルの幅と深さは、そのままペパボのデザインの制約と可能性を規定する。現状のペパボでは、実質的にウェブフロントエンド技術が大半を占める。
知識・スキル
- プロダクト/コミュニケーションデザインにおいて、前提となるプラットフォームやメディアの特性と可能性を熟知し、活用する。
- コミュニケーションおよびビジュアルデザインの成果に基づき、それらのポテンシャルを最大限に活かす実装を行う。
- このスキルエリアによる成果物は最終的なユーザー体験の品質を決定するため、さまざまなユーザーの状態や環境を想定し、対応した実装を行う(アクセシビリティとユーザビリティ)。
- 各種開発ツールに精通し、効率的でメンテナンス性の高い実装を行う。
- また必要な場合にはアジャイルなプロトタイピングを行う。
Research
デザインは仮説立案と意思決定の連続および繰り返しである。良い仮説の発見と意思決定のためには十分な量の判断材料が必要である。リサーチは判断材料を提供する。
知識・スキル
- 何を判断したいのか、意思決定の目的と内容とプロセスを明らかにする。
- そのために必要なデータ、情報がどのようなものかを定義する。
- 必要に応じて定性調査と定量調査を段階的に組み合わせて実施する。
- それらを入手するのに必要な調査方法を定め、実行する。
- 入手したデータを分析し、意思決定のヘルプとなる形でレポートする。
- 対象市場についてのマーケットリサーチ
- エスノグラフィーリサーチ
- プロトタイプのユーザーテスト
- プロダクトのユーザビリティリサーチ
- 新規創発のためのデザイン・リサーチ
Fundamental Skill Areas
ファンダメンタルスキルエリアは、ペパボのデザイナーが全員身につけていることが望まれる、基本となるスキルセットを定義する。1等級のデザイナーは、まずここをゴールに設定して学習していく。
Fundamental Skill
ファンダメンタルスキルは、その先にある6つのエキスパートスキルを学ぶ上で、また将来的に他のエリアのエキスパートと協業するための基礎となる共通スキル、共通言語である。
メタスキル
- デザイン思考(Design thinking)
- 問題解決志向
- 目的志向(Goal oriented)
- 論理的思考(Logical thinking)
- ファクトに基づく(Fact based)
- 問題発見志向
- 問題解決志向
- 人に伝える力(Presentation)
- 円滑に前に進める力(Facilitation)
- 必要な情報を収集し、自ら学習し続ける能力
知識・スキル
- 視覚デザインに関する基本的な知識とスキル
- 言語と文字とタイポグラフィに関する基本的な知識とスキル
- コンピューターとプログラミングに関する基本的な知識とスキル
- インターネットとWWWに関する基本的な知識
- 各種メディアや広告などに関する基本的な知識
- アクセシビリティ、ユーザビリティに関する基本的な知識
- 認知心理学に関する基本的な知識
- 各種デザインツールの基本的な概念を理解し、操作し、制作を行うスキル
Optional Skill Areas
持っているとさらに良い専門性のスキルエリア
Management
TBD
Marketing
TBD